なつかしのアニメレビュー(6)D.C.S.S~ダ・カーポセカンドシーズン(後編)
だかぽスキー鏑木がお届けする渾身のD.C.S.Sレビュー後半です。
(→前半はこちら)
第2話から登場のオープニングテーマ「サクライロノキセツ」。
ビジュアルだけ見ればどう考えてもことりがメインヒロイン。
そのおかげで「サクライロノキセツ」は好印象だったりします。
そしてこのまま○夢不在のオープニングを最終話まで引っ張るのは卑怯。
逆に言えばそれだけが視聴モチベだったのかもしれません。
↓
第6話「美春への手紙」よりあらすじ。
> 登校時、下駄箱前にいた鈍一のところまで驚くほどの絶叫がこだました。
> 声の主はなんと美春。絶叫の原因は下駄箱に一通の手紙が入っていたことだった。
> はじめは困惑していた美春だが、
> 中身を読むとバナナに反応しなくなるぐらい幸せそうに呆けてしまう。
> 鈍一たちはラブレターをもらったのかと美春をはやしたて…。
正直、第6話を見返すのは苦痛でしかなかった。
製作サイドとして意図しているであろう「○夢との感動の再会」が
なんとチープなことか。
おまけにこのあと最終話までずっとこのペースが続く、まさしく悪夢。
アサクラネム略して悪夢ですよ。
鈍一「おかえり、○夢」
オープニングに登場するのと良く似た小路を寂しげに降りていくことり。
それはすなわち、舞台からの退場を意味していたのかもしれない。
新キャラクターの当番回(各人たった1回ずつ)をはさんで、第14話「心の扉」。
> 純一が企画した一泊旅行の海水浴。
> 前日から買い物までして入念に準備していた○夢たちは、思う存分夏休みを満喫していた。
> 2年ぶりに再会し、ようやくふたりの時間が持てるようになった○夢はこれ以上ないぐらいの浮かれよう。
> しかしことりは対照的に、心底楽しめていない様子だが……。
アイシア「好きなんですか?鈍一のこと。鈍一といっしょのことり幸せそうに見えたから」
ことり 「そう見えたんだ」
ことり「バレましたか」
ことり「わたし、朝倉君のこと、大好きよ」
白河ことり、アイシアに悲壮の告白。
全俺が泣いた。
そして、皆が寝静まった夜に一人抜け出し、
夜闇の海を舞うことり。
だが手を振る彼女の先に、居るはずのその人は居ない。
せつない。せつなすぎる。
第1話の名場面もこのための伏線だったそうです。
全く同じアングルだということに、3年を経た今初めて知る衝撃の事実。
お前らことりに何の恨みがあるんだ……。
ことり「もう……大丈夫」
アイシア「乙女の……涙。
鈍一が好きなのに?なんで、本当のこと言わないんですか?
それが、ことりのとって幸せなの?
わたしには……わからない」
俺にもわかりません。
おそらく、製作サイドも分かっていません。
キーキャラクターにここまで言わせといて、投げっ放しのまま第14話終了。
そして続く第15話。
> 海水浴から戻ってきた鈍一と○夢、相変わらずラブラブ幸せな様子である。
> しかしアイシアは、このままではことりや眞子たちが幸せでないのではないかと悩んでしまう。
> 意を決したアイシアは、みんなを幸せにするため、
> まずはことりと鈍一をふたりだけの状態にしようと画策する。
mou kanben sitekudasai
さらに話は飛んで第25話「ダ・カーポ」
> アイシアの願った世界はみんなが平等に幸せになること。
> その願いに応えるように、枯れた桜はもう一度叶えた――。
> 桜の花は満開になり、初音島の風景は一変したのだ。
> 誰もが鈍一に、まるで恋をしているようなリアクションを見せはじめる。
> みんなが幸せになるための世界とは、
> それは2年前の○夢と鈍一が結ばれる以前の状態にそっくりだったのだ。
> その様子にアイシアはとても満足していたのだが……。
yozuca*の挿入歌が延々と流れてる場面で、台詞は一切ないのだが、
待ち人が来ず、時計を気にしてる様子の眞子。
そして遂にやってきた待ち人は○夢だった……
なにかを釈明している○夢。
推測するに「兄さんは来れなくなりました」のようなことを言っていると思われる。
リセットした世界でも報われない眞子に俺は泣いた。
一見すると、幸せそうなことり。
だが最終話の結末を知ったうえで第25話を見ると単なる噛ませ犬でしかない。
いったい何回ことりを貶めれば気が済むんだ製作陣……
:
アイシア「ここでなら誰もが幸せでいられる。みんなが幸せでいられるんだ!」
ゆかりん「本当にそう思ってるの?」
初音島の白い悪魔キタ━━━━━(゚A゚)━━━━━ !!
さくら男前すぎて腰抜かした。
ゆかりんヴォイスの魔法少女は心底怖すぎです。
僅か2話限定の「後期」エンディングテーマ「記憶ラブレター」。
ファーストシーズン後期エンディングの「存在」とセットで、
絶望感漂う曲調がダカーポ後半戦の展開にぴったりマッチするので個人的に好み。
曲の好き嫌いはともかく、第1話では主人公鈍一の次に表記されていたはずの
ヒロイン白河ことりがいつの間にか5番目に。
1番目から3番目になってたシンちゃん(CV鈴村)より酷い。
5番目に表記されていれば良いほうで、出番さえない回とかシンジラレナーイ!(投げやり)
そして迎えた最終話「幸せの鐘」。
別名を「不幸の鐘」。
> アイシアは望んだ平等な幸せのある世界とは、○夢が妹であった、
> みんなが平等に鈍一を好きでいられた頃とほぼ同じだった。
> その光景を見てうれしく思うアイシア……
> だが、鈍一は○夢が好きで○夢は鈍一が好きなことに変わりはなく、
> かつてと同じく兄妹の絆が強すぎるゆえに一歩を踏み出せない苦痛を、
> ふたりはまた生むことになってしまう。
> アイシアはそれに気付き、元の世界に戻そうとする。そして――。
意味不明すぎる文章ですが、どこを縦読みするのでしょうか?
アイシア「さようなら、鈍一。みんな、さようなら!」
新キャラクターアイシア投入で、D.C.Iで完結していた桜の木を復活させ、
ことりの傷口に塩を塗り、混乱を巻き起こした挙句、
「やっぱなし」にするために桜を枯らせ、
それと引き換えにアイシアは光に包まれて消えるという超感動的な展開に、
(゚Д゚) 唖 然
どうしたら、
が、
こうなるんだ……。
リアルタイム視聴時、最速OAのtvkにあわせてネット実況に参加していたのだが、
(そうでもしないと見るに堪えない状況であった)
これほどの阿鼻叫喚の地獄絵図は後にも先にも知らない。
鈍一「何処行く気だい?アイシア」
アイシア「鈍一っ!」
いや、消えないならなんであんな演出したんだよ。
本気で意味が分かりません。
もはや大事の後の小事、どうでも良いことなのですが。
オープニング同様、○夢不在で突き通してきた前期エンディングテーマ。
最終話で悪夢のネタバレ。
おかげでこのエンディング曲の印象も最悪だ。
○夢登場以降、回を重ねるごとに加速していく駄展開。
ことりスキーとして「神」とまで思った第1話の全てが壮大な噛ませ犬だった。
そもそも「ファーストシーズン」でまとまっていたものを、
散々引っ掻き回した挙句に元鞘に収める必要性が分からない。
百歩譲って元鞘に収まるならそれでもいいが、そのためにことりを貶める魂胆が未だに理解不能。
だめーぽなどと言う生易しいものではない、
アニメ版「D.C.S.S」単独での救いようのない愚作っぷりを後世に語り継ぐべき。
そんな意図でこのレビューを記しました。
監督だけに落ち度があるわけではないことくらい重々承知ですが、
未だにこの名前は見ただけで反吐が出る思いです。
以上、D.C.S.Sは永久に封印。
永遠に終了。
評価:D.C.S.S第6話以降全部
☆☆☆☆☆(0点またはマイナス)
勢い余ってことり小説なんぞを書いてしまったのも良い思い出。または黒歴史。
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この記事へのコメントは終了しました。
コメント
どうもこんばんはです…久しぶりに最終回の衝撃を思い出してしまいました。鏑木さんの影響を受け、改めて自分の記事を読み返してきましたが、やっぱり…ウウ…ことりさんが…不憫で…
>1番目から3番目になってたシンちゃん(CV鈴村)より酷い。
やめてよね…コーディネーターの僕が主役降格なんて有るわけないじゃないか(友人の腕関節を極めながら)←人違い
アイシアがことりの世話を焼くあのエピソード、ここまでやったらイジメでしたよね…○夢との仲を強調したいのは分かりますが、だからといってことりをダシに使うなんて!絶望した!
あれからもう三年、まだまだお互いの傷は癒えませんね。むしろ永遠に…
それでは…
投稿: サトシアキラ | 2008.05.22 20:29
>サトシアキラ様
> やっぱり…ウウ…ことりさんが…不憫で…
流行の言葉を借りれば「ヒロインってレベルじゃねーぞ!」でしょうか。
敢えて引用はしませんでしたが、最後の結婚式で見せることりの笑顔。
どんな意図でことりを笑わせる演出をしたのか……ハァ
>やめてよね…(略
☆さんとほちゃヴォイスと聴くと、
どうしてもあの奇作「シャイニングティアーズクロスウィンド」を思い出してしまいますw
あのヒロインもかなりの不遇っぷりですが、
あそこまで空気だと逆に笑いの領域に達するようです(笑)
> まだまだお互いの傷は癒えませんね。むしろ永遠に…
ああ、確かにこれは永遠に癒えることはないんでしょうね…
「II」のセカンドシーズンがどんな結末を迎えるのか分かりませんが、
これより酷くならないことを願うばかりです。
それでは、お付き合いいただきありがとうございました。
投稿: 鏑木 | 2008.05.22 20:41