日商簿記2級挑戦記(11)結果発表
そんなわけで、2週間前に受験した
第114回日商簿記2級検定。
本日結果が発表されました。
(学習法なんかのまとめもあります)
↓
合 格 !
ありがとうございます。ありがとうございます。
もしあの自己採点で落ちてたら相当凹みますけれども。
正直、簿記2級ナメてました。
11月に入ってからはかなり「必死」だったしなぁ。
決して「簡単」とは言えないですハイ。
以下、日商簿記2級学習法まとめ(長文)。
これから受験される方は参考にどぞー。
【科目別総論】
■商業簿記
同じ名称なだけあって、これは3級の延長。
「延長」って表現は受け売りでピンと来ないかもしれないが、
試験を終えた今となってはなるほど、と思う表現。
テキスト通読して、直ちに問題解いて順に進めていけば良いです。
3級同様、理解より問題解くほうが重要。これは工簿も同じ。
■工業簿記
これは3級にはなかった新しい科目。
商業簿記とは微妙な考え方をするところがあるので、
ハマってしまうと危険。
材料(賃金、製造間接費)→仕掛品→製品
という流れが理解できれば良いのだが、これを独学で理解するのは
なかなか難しい(かもしれない)
お勧めなのは予備校の体験授業。
たぶん、多くの資格予備校で1回目の授業は体験受講できると思います。
その「工業簿記第1回」に出てしまえ。
第1回で全体像の説明をしてくれるはずなのでここでしっかり理解して
しまえば、あとはテキスト独学→問題練習でOK。
【インプット編】
■総論
いわゆる知識詰め込みの方。
2級までなら予備校頼らなくてもいいと思います。
(一般論として1級以上になると独学は困難と思われ)
テキストは――市販のもので売れ筋ならなんでも良いかと。
ネットでちょいと調べれば何が評判良いかわかると思います。
この手のものは相性もあるので一度手にとって見たほうが良いやも。
ただ、07年6月の試験から新「会社法」の適用になるので
古本購入はNGです。最新のものを購入すべし。
■20日で合格る!2級最速マスター
3級で使ったシリーズの続編。
商業簿記と工業簿記の2冊。
2冊×10日で「20日」というウリ文句ですな。
実際、20日じゃほとんど問題演習が出来ないので厳しいんじゃないかと。
元々独学者向けに作られてるので内容は申し分ないです。
お値段も安いですし。
インプット用としては十分使えます。
■2級セレクト50
これも3級と同じ続編。最速マスターとリンクした問題集。
やはり商業簿記と工業簿記の2冊で構成、
それぞれ基本編30問(10回×3問)と本試験形式の応用編20問。
商業簿記3回、工業簿記2回解きました。
工簿が2回なのは時間がなかったから……
テキストと問題集は同じ出版社のものを使ったほうが良いです。
バラバラに買う人は居ないと思いますけれども。
【アウトプット編】
■総論
アウトプット、すなわち問題演習。
既に書いたとおりこっちの方がはるかに重要。
テキスト眺めてる暇があったら問題解きましょう。
問題集セレクト50を例にとって説明すると、最初のうちは、
テキストインプット終了→直ちに基礎編→1週間後もう一度基礎編
→解ければ応用編、間違えたらテキストに戻る、の繰り返し。
言うのは簡単、やるのは結構たいへん。
でもこれ、独学でも予備校でも同じ作業やることになります。
テキスト&問題集を一巡したら応用編と過去問に移行。
本試験タイプの問題に慣れていく必要があります。
個人的に、ここからは予備校の力を借りるのもアリかな、と。
2級の総合問題ともなると、それなりに難しい(というか複雑な)
問題もありまして、疑問点解消のために予備校。
あとは時間測って問題を解く練習という点で。
たいていの予備校には「直前コース」があるはずなのでそれを利用。
(使わないならひたすら過去問解くべし。
ちなみに私は予備校で手一杯になったので過去問題集買ってないです。
以下、LEC講座(直前コース)の感想。
ちなみにセットで13000円でした。
■2級総まとめ講座
文字通り総まとめを行う講座。
商簿、工簿各1回の計2回。
厳密にはインプットに当たるのかもしれませんが。
本試験の出題傾向を分析、それに沿って重要論点や応用論点の解説。
配布資料は「論点チェック集」と「問題集」。
論点チェック集で知識の整理をして、問題集で確認、という構成。
実際のところ各1回の講義じゃ時間内に終わらないので、
大部分は自習でやることになります。
が、これが実に有用。
問題集はかなりのボリュームがあって商業簿記なら
仕訳30問、帳簿組織2問、決算整理関係が2問。
工業簿記は本試験タイプの問題が論点別に15問。
試験勉強中盤はひたすらこれやってました。
結果的にはこれがレベルアップにはつながった気がします。
「論点チェック集」も問題といてて「?」の箇所を確認するのに最適。
本試験当日まで重宝しました。
3級のときも同じこと書いてますが、LECの場合講義の「乗り入れ」が
できるのでこれを活用。講義内容までは指定がないのか、講師によって
アプローチが全然違うんですな。
基礎事項の復習を重視する講師、応用論点の解説を重視する講師、等々。
もちろん同じ箇所の解説をされることもあるが、それはそれだけ重要論点ってことです。
最初にビデオ講義受けて、生講義クラスに2回出てました。
そんなに出てどうする、という気もしますが、
別に追加料金取られるわけじゃないし、現に役に立ったわけですし。
■2級合格答練
本試験同様の問題形式で演習2時間、解説講義50分。全5回。
最初に「出題範囲表」が配られるので、これに沿って勉強すれば、
事前の予習と答練後の復習に有用、という寸法。
全5回もあれば一通りの論点が網羅されます。
簿記って試験はどうしても時間が足りなくなりがちなので、
徐々に時間配分にも慣れてきます。
ご丁寧に「初回用」と「復習用」の2冊の問題&解答用紙が配られるので、
復習用をコピーして3回くらい解きました。
難点を言えば、予備校の宿命か必要以上に難しい作問をされてる気がします。
分からなければ講師に聞けきゃー良いのです。
■2級公開模試
日曜日の午後、本試験と全く同じタイムスケジュールで実施。
試験2時間、解説講義20分。
わずか20分の解説で何が出来るのか、という気もしますがないよりマシ。
答練同様「復習用」の問題&解答用紙を貰えるのでこれも活用。
実際のところ、答練が6回あるようなもんです。
ちなみに今回のLEC模試はCVP分析の穴埋め問題なんてマイナーな形式を
的中させてました。
こんなところですか。ずいぶん長くなってしまいました。
簿記2級くらい簡単、みたいな意見を良く聴きますが、
実際のところかなり本腰入れないと落ちます。
(終盤は若干、仕事に支障をきたしてました……)
逆に言えば、しっかりやれば大丈夫。
ド素人だった俺さえ3級を経て半年で2級クリアしたわけで。
そんなわけで日商簿記2級挑戦記はこれにて完。
会計系資格シリーズ、もう少し続く、かもしれません。
| 固定リンク
「学問・資格」カテゴリの記事
- 宅建挑戦記(最終回)合格発表(2008.12.06)
- 宅建挑戦記(13)本試験に挑む(2008.10.19)
- 宅建挑戦記(12)知識の軸がブレている(2008.10.15)
- 宅建挑戦記(11)ファイナル模試に挑む(2008.10.06)
- 宅建挑戦記(10)さびた剣を打ち直せ(2008.09.29)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
今LECの教材で簿記、2、3級の勉強をしているのですが、大変ためになりました。2月の受験を目指しているのですが、2級総まとめ講座に2月から通いたいと思います。
投稿: 廣瀬 | 2006.12.27 09:06
>廣瀬さま
はじめまして。鏑木と申します。
文中でくどいくらい書いていますが(笑)
総まとめ講座は非常に役に立ちますのでお勧めです。
2月試験は旧商法最後の試験でもありますし、頑張ってください!
投稿: 鏑木 | 2006.12.27 21:01