ということで見てきましたよ。混雑覚悟で池袋まで遠征。
以下時系列で。とりあえずネタバレ無し。
序章~行くと決めたその日
前売り券が手元にあったこともあり、(ついカッとなって買った。今は反省している)
空いたら行くべ、くらいには思っていたのだが、なにぶん上映の劇場が少ない。
極力情報は見ないようにしていたが、殺人的混雑の報は漏れ伝わっていた。
そんなわけで情報収集。
候補は池袋か川崎(というか関東はその2つしかない)。
池袋シネマサンシャイン=朝から2時間サイクルで上映。
川崎チネチッタ=オンライン予約可。1日に3本(土曜はオールナイトで+2本)と少ない。
で、某板のスレでは川崎でオンライン予約が推奨されていたが、
前売り券がアダとなり(オンライン予約は通常購入のみ)、オンライン予約のメリットは消滅。
回数が多い(=客の回転がよさそう)な池袋へと向かった。
到着~週末のブクロ
15:30を少し回った頃、16:20上映の50分前に到着。
チケット売り場は当日売りもすぐ買える雰囲気。
さすがにピークは過ぎ去ったか。前売りなのでホールに直行。
漏れ聞こえる音声。グリーンリバー氏キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!
これだけで嫌でも期待が高まる。
ほどなくして、入場まちの列が作られ始める。
いかにもな風貌な方々から、腐女子、親子連れ(子がオタっぽい)、何故か丸刈り高校生ぽいのも居た。
16時入場。余裕で良い席を確保。
満席というわけでもなく、目算で7割程度か。
10分くらい宣伝を見せられて、16:30スタート。
↓ここからネタバレ↓
AIR ~観鈴「だけ」の物語
極力、事前情報をシャットアウトして臨んでいたわけだが、
漏れ伝わっていた情報によれば、神扱いを受けているTV(BS-i)版に対して
劇場版の評判はイマイチ。その辺は覚悟しつつ視聴。
結論から入れば「こんなのもアリかなぁ」といったデキ。
というか、フォローするとしたらそんな言い方しか出来ない。
原作(ハード問わず)経験者なら誰しもそんな感想を持つと思う。
そうでなければ叩くか。叩くのは好きじゃないが、その気持ちはわかる。
逆に原作未経験者だったら、ワケわからんと思う。
「原作知らないから勝ち組」とか、それ以前の問題。
覚悟はしてたものの、結構原作設定を無視しちゃってましてですね。
観鈴=元々病弱。原因は不明。最後は死ぬ。
晴子=観鈴と仲がいい。
往人=法術で見事メイクマネーしてる。最後まで消えない。
そら=最初から飛んでる単なるカラス。
佳乃=祭りのシーンでワンカットだけ登場。台詞無し。
聖 =医者として登場。台詞あり。佳乃イベントは勿論、往人・観鈴との絡みは無い。
美凪=佳乃と同じく。台詞もなし。みちるも一緒。
みちる=↑に加えて、他の子供と一緒に往人の人形芸見てた。声の出演無し。残念!
ポテト=観鈴がみてるTV番組の中に出演。すげー走り回ってた。
バス運転手=CV置鮎氏。そんなところ拘らなくていいですから!
神奈=おしとやかな姫君。嘘ん。しかも柳也殿と結ばれちゃう。始めから呪いが掛かってる。
裏葉=ほとんど出番無し。方術も無し。
柳也=何故か方術使い。神奈を空に飛ばそうとして、死ぬ。当然子孫は居ない。ダメじゃん。
八尾比丘尼=人魚の肉を喰らって不老不死になったらしい。最後は衛兵に刺されて死ぬ。
ぶっちゃけありえな~い!
SUMMER編の逃走劇・神奈と母親との再会、
DREAM観鈴編で往人が消え、AIR編での親子愛→ゴールってのがAIRのキモじゃないっすか。
観鈴がフィールドワークと称して、神奈たちの時代の「おはなし」を調べる。
そのお話と同じように、観鈴は恋人と母親を追い求める。
「おはなし」の最後、母に会えず、柳也は息絶え、神奈は空で絶望するが、
観鈴は晴子と往人のところに「ゴール」する。
一見、原作に沿ってるようで沿ってない。
なにしろ往人=柳也と観鈴=神奈のつながりが何も描写されて無いんですもん。
原作プレイしてりゃその辺はデフォルトでインプットされてるんだけど。
しかも、観鈴の死後に往人が旅立ってるんだけど、まだ旅を続けるってことは
全然救われてないってことじゃん!
てな具合。
原作至上主義者(俺がそう、というわけではないが)なら叩きポイントは幾らでも出てくる。
叩くのは好きではないので、(無理に)誉めると――
・原作重視の作品はTVアニメ版に任せた結果、劇場版はAIRを「再構築」するに至った。
という感じだろうか。
原作ってあくまで、まず「神奈ありき」で
その輪廻転生体である少女達の一人である観鈴(そう断言していいものか微妙だが)の話なのですよ。
だから観鈴は死んじゃって一番最後の海辺に「少女」が登場するわけで。
劇場版は逆に「観鈴ありき」。
だから往人は消滅しないし、神奈が果たせなかった母親と恋人の元にたどり着く。
となると死ぬ合理性は特段無いわけだが……。
ダメだやっぱり誉めてない(ぁ)
ただ、声優陣はさすがにバッチリ。
国崎がグリーンリバーだし、観鈴役川上とも子氏は迫真の演技。なんでも出来るなこの人は。
晴子役久川綾氏も◎。
まとめ。
原作と違うとはいえ、駄作と呼べるほど酷いわけでもないし、
演出面は決して悪くないので、「原作とは別モノ」と頭に入れておけばそれなりに良いのではないかと。
あ、演出面は悪くないといったけど「青空」が掛かるタイミングが原作と違ったのは興ざめだった…。
原作版=ゴールした瞬間
劇場版=「ゴールの一歩手前」
これはすんごい空振り感だった…。
それと、各所で言われてる「止めラフ絵」は笑うトコだと思ってます。
まとめ改。
TV版に期待しよう(ぁ)